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    さのしのちゃん
     ――すべて、愛する自信があった。
     自信? 違う、もっと感覚的で、核心的めいた、予感のような。
     ――うまく、言葉にできないけれど。
     私は彼が好きで。
     大好きで。
     どんな彼も、受け入れるつもりでいたし、何度もそう言ってた。
    「嘘、ついた」
     私の一世一大の謝罪を、彼は表情を変えずに聞く。
    「すべて、なんて愛せない。ごめんなさい」
     指を絡め、繋いだ手をぎゅっと握りしめる。
    「嫌。私以外の誰かを愛していた、あなたの思い出も」
     ――お願い、このぬくもりを離さないで。
    「過去、私以外の誰かに触れたあなたの記憶も、愛せない」
     すぐ、泣いてしまうのは私の悪い癖。
     もっと大人になりたいのになぁ。
    「忘れてほしいわけじゃない。それでもやっぱり、あなたが好き」
     拙い言葉で、伝えきれるなんて思わない。
     頬を擦り寄せたら、すぐに彼の腕の中に収まってしまった。
    「好き。大好き。愛してる」
    「――知ってる」
    「やだ。言わせて。好き」
     ぎゅうと腕を背中に回して抱きつけば、彼のため息が聞こえてくる。
    「で。謝りたかっただけか」
    「うん、それと、新しい約束。
     私は、サノのこれから一生を愛します」
     だから、そばにいてね。
     ずっと私にだけ触れていて。
     そんな願いごと、あなたに届け。
    「アホ」
     返事はそっけない。
     ため息が降ってくる。
    「下手に約束するから、毎回謝ることになるんだ」
    「今度は絶対の絶対!」
    「あんまり、自分を縛るんじゃない」
     その優しさは、聞こえないふり。
    「――サノになら、縛られたいのに」
     知ってる。彼は聞こえないふりをする。
     だから私は顔をあげて、もう一度繰り返そうとして。
    「……ん…」
     唇を塞がれてしまうのです。
    【 2012/09/17 03:42 】

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