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    りはびりとお仕事の関係性は。
     そーっと。そっと。
     彼を起こさないように。
     ほんの少し鳴った、ベッドの軋む音。どうか気づかないで。
     真上から、その幸せそうな寝顔を見下ろした。
     ふふ、那月くん。可愛いです。
     あ。抱きしめているテディベアさん、わたしがプレゼントしたあの子です。
     すごく嬉しい。
     どきどき。心臓はフルハーモニー。
     ――実は。今日はある決意があって、こうして那月くんの寝ている側まできました。
     わたし、七海春歌は一生懸命考えたんです。
     那月くんのこと、もっとわかりたい。理解したい。
     どうしたら、近づけるだろう。って。
     那月くんのように、もっと、愛情を表現できたらいいのかな。
     恥ずかしいけれど。
     わたしが勇気を出せば、きっと。
     そう、思ったんです。
     起きないでくださいね。那月くん。
     頬にちょっと触れるだけ。
     いつも那月くんがしてくれるように、唇を押し当てるだけ。
     そこに、たくさんの愛してるの気持ちを込めて。
     そうして、いつか、自然に出来る時がくるように。
     心臓が壊れちゃわないように。
     ――練習させて、くださいね!
     端正な顔の横に手をついて、身を乗り出す。
     顔を近づけて、
     あと少し? もう少し?
     近づく度に、胸が痛くなって、
     好きの気持ちが溢れてしまう。
     どうしよう。
     ぎゅっと目を瞑ってみる。
     あと少し? どの位?
     見えないと、全然距離感が掴めない。
     ふるふると震える心と唇。
     体重のかかった手が、痺れてきました。
     目を開けて、あと数センチ。
     こんなに近くにいるのに、触れられない。
     もう一回。リベンジです。
     諦めたくない。わたしは那月くんのパートナーです。だから。
     目蓋を閉じて。
     触れたいの、あなたの心に。
     愛してるって言いたくて。
     たった一瞬、唇に感じた恋人に、いつまでも鳴り響く恋の音。
     はあ。
     達成感よりも疲労感が大きくて、わたしはそっと息を吐く。
     こんなにいっぱいいっぱいで。
     愛してるを伝えられるでしょうか?
     全然駄目です。足りません。
     ――大好きを贈りたい。
     もう一度。もう一度。
     彼の頬に触れてみたい。
     身を乗り出せば、また、ベッドが軋む。
     覗き込んだ美しい瞳に、吸い込まれそう――……あれ?
    「な、つき、くん?」
    「おはようございます。ハルちゃん」
     鼻先が触れ合いそうな距離で那月くんは、わたしを見上げて、にっこり笑った。
    「あ、」
     思考が止まる。
     わたし。わたし――っ。
    「あああああ、あの、」
     退かなくちゃ。
     どうしよう、突然のことに体が動かない。
     こんな、那月くんを組み敷いたような体勢で。
     わたし。わたし。わたし。
    「ごめ、ごめんなさ、いつ、おきて、あの、ごめ、」
     湯気が出てきそうな程真っ赤になって。
     いつもなら頬を隠す両手は、彼の顔の横についたまま。
     体重をかけてて、動かすことが出来ずにいる。
     伸びてきた優しい指が、彼へと落ちる横髪を掬って、耳にかけた。
     頬に触れた。気がした。
    「見ないでください~…!」
     頭に添えられた手が、よしよしとわたしを撫でて、離さない。
     動けない。
    「ね、もう一回」
     那月くんが囁けば、吐息がわたしの唇に触れた。
    「いろんなあなたを、もっと、僕に見せて」
    【 2012/06/17 22:33 】

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