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クリスマスイブなので‐真春‐
「真斗くん、何か欲しいものはありませんか?」
不意に彼女が切り出した話題に、ふむ。と思案する。
「そうだな……。」
ハルが、いつになく神妙な顔で俺を見つめてくるので、
真面目に考え、本当に、心の底から欲しいものを答えねばなるまい。
「ハル。お前だ。」
「はい?」
そうして行き着いた解答に、恋人はきょとんとして、
「あの、真斗くん、欲しいものは?」
と、聞き返す。
「だから、ハル。お前が欲しい。」
「えっ?!」
「欲しいもの。というと少し違うかもしれないが、
 今の、そしてこれからの俺に必要なものを考えたときに、
 ただ一人、お前という存在が傍らにあれば
 俺には十分過ぎる幸福だ。」
頬を赤く染めた彼女はとても愛らしいのに
すぐに俯いてしまうので、惜しいと思う。
それに、瞳を伏せられると
この想いが伝わっているのか不安になって
せめても、と、
美しい旋律を紡ぎ出す、
愛して止まない手を取り、そっと口付けた。
「ハル。俺はこの先もずっと、お前と共に歩んでいきたい。
 お前と出会えた運命が、途切れることなく続くように。と
 望む気持ちが、同じであれば嬉しい。」
「もちろん、私もそう思ってます!」
「ああ。よかった。」
気づけば彼女は俺の腕の中にいて、
華奢な身体と、柔らかな匂いに
このままずっと、抱いていられたらと願うのだが
さすがにそれは、行き過ぎているだろうか。
「でも、あの、それでは駄目です……。」
「駄目、とはどういうことだ?」
「私は、もう、真斗くんに全部あげてますから……。」
【2011/12/25 02:19 】
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