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    ☆こんなNGどうでしょうか。

    微睡みから、視界が晴れるまでの、数秒で
    ぼんやりと認識する、桃色の繊維。
    それが、那月くんが可愛がっている"ウサちゃん"の後頭部だとわかれば
    同時に、ここが彼の部屋であることも思い出して
    一人で顔を赤くして、布団にもぐり込む。
    大人しくじっとしていると、時計の音に混じって
    彼の穏やかな寝息が耳に届いて、
    そっと顔を戻す。
    ウサちゃんも私には背を向けていましたから
    誰にも見られてないですね。
    それはそれで、少し寂しいような。
    手を伸ばして、ぬいぐるみを捕まえる。
    (那月くんと見つめ合ってるのは、ずるいです。)
    ぎゅっと抱き寄せて
    見た目からもわかる、ふかふかに口元を埋めれば
    お日様の匂いがしました。
    (那月くんと、おそろいの匂い。)
    胸がくすぐったくて、
    (おはようございます。)
    ちょっぴり、寂しいです。なんて。
    起き上がって、座り直す。
    上から覗き込んでも、気づいてくれない。
    私の肩に届かない程度の髪が、
    重力に負けて落ちて、眠るあなたの肌に触れそう。
    これだけ近づいても起きてくれないんですか。
    (目覚めのキスは、王子様から……ですよ?)
    一度、ぬいぐるみのうさぎさんをきつく抱きしめて
    (……えいっ。)
    そのピンクの手で、触れる。
    口づけるように、優しく、愛しい頬に。
    こんなに綺麗な寝顔。
    柔らかいこの手ならきっと、壊したりしない。
    (えいっ。えいっ。)
    いつも、彼が唇でするみたいに、
    額に触れる。
    瞼に触れる。
    そして―――。
    (起きてくれないから……でも、どうしよう……。)
    そこに触れるのは、どうしても躊躇してしまう。
    (やっぱり、それは、出来ないので……。)
    しばらく悩んでみたけれど、結論はNO。
    仕方ありません、もうしばらくウサちゃんと遊んでいることにしま……
    「終わりですか?」
    「?!!!」
    心臓が、飛び出るかと思いました。
    視線を落とせば、開いた瞳はまっすぐ、焦点を私に結んでいる。
    ……いつから、起きていたんですか?
    声が出ない。
    きっと、この感覚は、
    「じゃあ、次は僕の番ですね。」
    恐怖、だ。
    満面の笑みに、私は凍りつく。
    悲鳴をあげる暇もなく抱きとめられ、触れた分だけ移る体温、加算して上昇。
    全身に、駆け巡る。
    額へのキスは優しかった。
    背中を支え、そっとベッドに横たえる、その動作も優しい。
    ぬいぐるみを、簡単に取り上げて、
    でも、恭しくベッドに寝かせるところは、那月くんらしいです。
    頬へのキスは軽いスキンシップ。
    ふんわり揺れる、色素の薄い髪が私の頬をくすぐった。
    こんなのは、みんな、彼にとっては前菜。
    どきどきが過ぎれば、心臓は破裂して、私は死んでしまうに違いありません。
    「今日は一日中、ずーっと、愛してあげますね、春歌。」
    そんなことも考えられなくなる位の、
    キスの嵐が、私を襲った。
    【 2011/11/04 00:10 】

    | 迷子[うたプリ] | コメント(0) |
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