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    続・さっちゃんと一緒1
    入れ替わる瞬間。
    那月の意識が落ちていくのを、そっと抱きしめて、
    よく頑張ったな。と言う。
    無茶をするんじゃない。
    そのために俺がいるんだ。
    と、内心ではそう思っているのに
    伝わって、いるだろうに。
    俺も感化されてしまったんだろうか。
    馬鹿みたいに那月を信じる、あいつらに。

    授業が終わると、真っ先に駆け寄って来る存在があった。
    那月のクラスメイトの、一十木音也だ。
    「那月ー!」
    その声を無視して、帰ろうとすれば、
    「あ、違う、砂月!」
    俺のその態度で間違いに気づいたんだろう、
    そいつは律儀に言い直して、俺の背中に追いつき、
    ぱしと軽く叩く。
    それを手を払い除ければ、きょとんとした顔を向けて、
    それから、また、
    「うわぁ、那月と間違ったの怒ってる?
     ごめん、砂月!」
    と、謝る。
    「言っとくが、俺は名前を間違えられたことで怒ってるんじゃない。」
    これ以上構うな。と言いたいのだが、
    「よかったー、怒ってないんだ!」
    一十木は話を遮って、歩を進める俺の横をついてくる。
    人懐っこい笑みは、犬が飼い主に向けるそれに似ている。
    尻尾がついていたらきっと、ご機嫌に左右に揺れ動いていただろう。
    ――いや、想像なんてしていない。ただの喩え話だ。
    那月が彼を可愛いと言っていた意味がなんとなく理解できたとか
    まあ、そういうことだ。
    その犬が腕をぐいぐいと引くので、しぶしぶ立ち止まり
    「で? なんの用だ?」
    なるべく高圧的な声を出したのだが、
    こいつは、もう慣れっこだよーと言うみたいに笑って、
    「今日は図書館で勉強会するって約束を、那月としてたんだけど。
     砂月! お願い! 俺を見捨てないで!!!」
    両手を合わせて俺に懇願する。

    その約束自体は俺も知っていた。
    那月が出ている時の記憶はすべて共有している。
    前期同様、勉強会をしましょう。と提案したのは他でもない、那月である。
    その、前期の試験、
    那月、聖川、七海、渋谷の4人に勉強の面倒を見てもらって
    ぎりぎり、追試を免れたのが一十木である。
    「那月~!!!」
    今回も面倒を見てもらえることに感激して、
    那月に思いっきり飛びついていた。

    那月は、一人で勉強をする方が効率の良いタイプだから
    また余計なことを……と思ったが、
    きっと、前期の勉強会で頼りにされたことが余程嬉しかったのだろう。
    感覚的にものを理解するため、普通は教える側に向かない那月だったが、
    一十木もどちらかと言えば感覚でものを習得するタイプだったし
    七海と聖川が通訳に入ってくれたりもした。
    また、彼らより2年分、音楽の勉強をしている期間が長かったことも
    プラスとして働いたのだろう。

     ***

    途中まで。
    【 2011/11/01 23:25 】

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