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    「ずっと 追いかけて追いかけて」
    「なあ、」
    「はい。」
    「歌って。」
    声をかけてきた彼に顔を向けて、その状態のまましばし思考する。
    そして次に、首を傾げて、
    「歌…ですか?」
    意図を確認するための投げ掛け。
    「天使って、歌ってるイメージあるんだけど。」
    いつもの調子で彼は言って、笑った。
    「歌は、私は専攻してないのですが。」
    期待に添えずに申し訳ありません、と苦笑する。
    「せんこう?」
    「はい、私の専攻は状勢管理でして。」
    今度は彼が、首を傾げる番だった。
    アカデミー…教育機関の話がどこまで通じるか分からなかったので
    「つまり、歌の勉強をきちんと受けてはいないんですよ。」
    と要約した私の言葉に、
    彼は表情で理解したことを示して、
    「きちんとしたやつじゃなくていいよ。真面目だなあ。」
    と、また笑う。
    「そう言われましても、歌える詩を思いつかないですよ。」
    「ひとつも?」
    「はい。」
    「例えば、小さい時に聴いた子守歌とかさ…」
    「子守歌?」
    「知らない?」
    「母親が子に歌って聴かせる歌でしょうか?」
    「いや、まあ、それはそうなんだけど。」
    生まれ育った環境が違うと、会話が思った方向に進んでくれない。
    「ごめんなさい。」
    頭を下げると、彼は驚いた顔をした。
    「どうして?」
    「見当違いなことを言ったので。」
    「本当に真面目だなあ。」
    彼は笑顔に戻って、私の頭をくしゃりと撫でた。

    その晩。
    一緒に食べようと誘われて行った宿屋の食堂で
    若い男性が、二人で歌っていた。
    楽器をかき鳴らして、明るい旋律が響く。
    彼らは、その曲を何度も繰り返した。

    『ずっと 追いかけて追いかけて
    ひたすらに この夢を』
    頭に残ったそのメロディを
    帰り道、彼が口ずさむ。
    私の方を向いて、笑った。
    私も口を開いて、小さな声で続く。
    差し出された手を握った。
    二人とも、歌はお世辞にも上手とは言えず
    彼の音程と私の音程がうろうろする。
    歌詞は虫食い状態で
    そこは彼が適当にハミングを入れておいた。
    自然と声が大きくなって、
    息がきれるまで、歌った。
    夜の空気はとても心地よい。
    「歌ってくれた。」
    と彼は笑った。
    「楽しいです、とても。」
    「俺も楽しい!」
    嬉しくて愛しくて
    お礼が言いたい。
    たくさんの気持ちを
    抱えきれないほどなので
    伝わってくれたら、いいのに。
    目が合って、その瞳が近付く。
    同じ気持ちでありますように。
    祈るように、キスをした。

     

    「ずっと 追いかけて追いかけて」
    今は一人で、この歌を口ずさむ。
    夢を追う姿を歌ったこの曲に
    彼の姿を重ねて、
    貴方も、覚えていますか?
    一人で戦う彼を
    私は離れた場所で、想ってる。

    (Honey L Days:まなざし)

    こういう前向きな曲は
    基本曲がった心で聴いてしまう私ですが
    ドラマ内で流れると、素敵だなあって思います。
    はい、ドラマ、観てます、部分抜粋で←
    水沢くんカワユス!
    と妹と騒いでおります。

    シアワセノカタチの二人でしたv
    書くたびに青年に恋をしてしまう私です。
    ミーファスもこんな気持ちなのかなー…なんて
    シンクロするのはとても楽しい!

    今日はたぶん、早く寝てもいいはず。
    でもキノコを作ってしまいたいー。
    エノキになりそうですけどね←
    【 2010/06/10 20:09 】

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